熊本地震で自宅が倒壊した被災男性の写真を、笑顔でピースサインをしているように加工した偽画像がSNSで拡散しています。
実際には被災状況を伝えるために取材を受けた際の写真で、本人は画像の改変や誹謗中傷に強い憤りを示しています。
今回は、被災男性のAI加工画像は誰が作ったのか、どこから広まったのか、元画像との違いや警察の対応についてまとめます。
被災男性のAI加工画像は誰が作った?
被災男性の写真をAIで加工した人物については、2026年8月11日時点で特定・公表されていません。
報道では、新聞に掲載された被災男性の写真を第三者がAIで加工したものとされていますが、誰が加工したのかまでは明らかになっていません。
一方、SNS上では問題の画像を投稿したとされるアカウントを特定しようとする動きもみられます。
しかし、ここで注意したいのが、「画像を投稿した人物」と「AIで画像を作った人物」が同じとは限らないことです。
- AI加工した人物は公表されていない
- Threadsへの投稿を発端に画像が広がったとされる
- その後、Xなど別のSNSにも転載された
- 最初の投稿者と作成者が同一かは不明
そのため、現時点で特定の人物やSNSアカウントを「AI加工画像を作った人物」と断定することはできません。
AI加工画像はどんな内容?
問題となったのは、熊本県氷川町に住む被災男性が、倒壊した自宅の前に立っている写真です。
男性は熊本地震で自宅が倒壊する被害を受けました。
地震発生時は母親と買い物に出ていましたが、自宅に戻ると家が倒壊しており、弟はその下敷きになっていたといいます。
弟は地域住民らによって救助され、一命を取り留めました。
男性は被災地の深刻な状況を全国に伝えたいとの思いから、顔や名前を出してテレビや新聞の取材に応じていました。
ところが、その際に撮影された写真が何者かによって改変されてしまいます。
- 男性の表情が笑顔に変更されている
- 手がピースサインをしているように変更されている
- 倒壊した自宅を背景に笑っているように見える
実際に男性が倒壊した自宅の前で笑顔になり、ピースサインをして撮影されたわけではありません。
AI加工画像はどこから広まった?
問題の偽画像は、Threadsへの投稿を発端に広がったとされています。
ファクトチェックなどに携わるジャーナリストの籏智広太氏は、今回の偽画像について、発端はThreadsで、新聞に掲載された写真を加工したものが投稿されたと伝えています。
その後、画像はXなどにも転載され、多くの人の目に触れることになりました。
つまり、拡散の流れとしては、
Threadsで投稿 → Xなど別のSNSへ転載 → さらに拡散
という形だったとみられます。
ただし、Threadsに問題の画像を投稿した人物が、自分でAI加工を行ったのか、それとも別の場所で入手した画像を投稿したのかまでは確認されていません。
「Threadsから広まった」と「Threadsの投稿者が画像を作った」は分けて考える必要があります。
被災男性の元画像は?
元になったのは、被災男性が新聞社の取材を受けた際に撮影された写真です。
男性は自宅が倒壊した状況を全国の人に知ってもらいたいとの思いから取材に応じていました。
元画像では、男性が倒壊した自宅の前に立っています。
しかし、拡散した偽画像では男性の表情や手の形が変更され、まるで倒壊した自宅の前で笑顔でピースサインをしているかのような姿になっていました。
背景には実際の被災現場がそのまま使われているため、事情を知らない人が見れば本物の写真だと受け取ってしまう可能性もあります。
男性自身が意図していない表情やポーズに変えられたことで、写真が持つ意味も全く違うものになってしまいました。
被災男性はどう反応した?
被災男性はAI加工された画像を知り、強い憤りを示しています。
本人だけではなく、被災した地域の人たちまで侮辱されているように感じたと話しており、偽画像をきっかけに誹謗中傷も受けたとされています。
そもそも男性が顔や名前を出して取材に応じたのは、被災地の惨状を多くの人に知ってほしいという思いからでした。
それにもかかわらず、その写真が全く逆の印象を与えるように改変され、インターネット上に拡散してしまったことになります。
被災による精神的、生活上の負担が続く中、さらに偽画像や誹謗中傷による被害まで受ける事態となりました。
警察の対応は?
被災男性は今回のAI加工画像について警察に相談しています。
警察は名誉毀損の疑いも視野に捜査を進めていると報じられています。
現時点ではAI加工を行った人物について公表されていませんが、今後の捜査によって画像が作られた経緯や投稿・拡散に関わった人物が明らかになる可能性があります。
AIを使った画像加工そのものだけでなく、それをどのような目的で作成し、どのような文脈で投稿したのかも今後の焦点になりそうです。
笑顔・ピースに改変で悪質すぎるとの声も
今回のAI加工画像をめぐっては、SNSでも批判する声が相次いでいます。
- 被災者の写真を加工するのは悪質すぎる
- 被災した人をさらに傷つける行為ではないか
- AIなら何をしてもいいわけではない
- 本人だけでなく被災地域にも失礼だ
- 偽画像を本物だと思う人が出るのが怖い
といった趣旨の反応がみられます。
被災男性は自宅が倒壊し、弟も家屋の下敷きになるという深刻な状況を経験しています。
そうした被災者の写真を、笑顔でピースサインをしている姿に変える行為に「悪質すぎる」との声が上がるのも無理はありません。
また、生成AIによる画像は年々精巧になっており、一目見ただけでは加工されたものなのか判断しにくいケースもあります。
今回のように実在する人物と実際の被災現場を使った画像では、事実と異なる情報が一気に広まってしまう危険性があります。
まとめ
今回は、被災男性のAI加工画像は誰が作ったのか、笑顔・ピース姿に改変された経緯や拡散についてまとめました。
AI加工を行った人物については、2026年8月11日時点で特定・公表されていません。
問題の画像は熊本県氷川町で被災した男性の報道写真を加工したとみられるもので、実際にはしていない笑顔やピースサインが加えられていました。
画像はThreadsへの投稿を発端に広まり、その後Xなどにも転載されたとされていますが、Threadsの投稿者が画像の作成者だったのかは分かっていません。
被災男性は警察に相談しており、警察は名誉毀損の疑いも視野に捜査しています。
被災者が惨状を伝えるために公開した写真が、全く異なる意味を持つ画像に改変された今回の問題。
今後、誰が何の目的で画像を作成したのか、捜査によって明らかになるのか注目されます。

コメント